大人が選ぶ絵本
たくさんある絵本、その中でもつい選んでしまう「大人目線の絵本選び」を紹介します。
夜寝る前はやたらと絵本を読むことを求められますが、大人だって読みたい絵本とそうでないものがあります。
今回ははらぺこあおむしです。
*注)このブログには大いにネタバレを含みます。まだ絵本を読んだことがない人でネタバレを避けたい人は回れ右推奨です。
実はあんまり知らなかった「はらぺこあおむし」
グッズなども多いのでイラスト自体は目にしたことは何度もありましたが、実は話の内容を知りませんでした。もしかしたら読んだことがあったのかもしれないけれど、私の脳みそには記憶されていませんでした。
ここが好きだよはらぺこあおむし
色彩が綺麗
まずは表紙にも表れていますが色彩が美しいです。非常にポップな色合いでありながら、著者の筆跡が辿れるようなアナログさが良いです。
最近はフラットなデザインが流行りですし、子ども向けのイラストは色がぴっちりと塗ってあることが多い印象ですが、こちらは濃淡があってなんとも言えない味があります。油絵のような重厚さではなく、あくまで軽いタッチなのが好みです。
あおむしの毒々しさとキャッチーな色合いが表現されていて絶妙。
長さが絶妙
本の長さも絶妙です。あおむしが生まれて、いっぱいご飯を食べて、食べて、食べて、、、、サナギになって蝶々になるまでのお話です。
このように姿形が変わることは「変態」と呼ばれます。ポケモンなどで「進化」と評される見た目の大きな変化も、生物学的にはサナギになったり蝶々になったりと同じで「変態」と呼ばれるべきなのでしょうが、いかんせん「ヘンタイ」はネガティブな響きなのでポケモンでは使われなかったのかな・・・。
生き物のライフサイクルや、月が出たり太陽が登ったりと天体のサイクルとも連携して作中の経過時間もよい加減です。本自体のページ数もいわゆる絵本の長さでどれだけゆっくり読んでも数分です。
こんなに短いのに充実した読後感を与えるのは素晴らしいとしか言えないです。
やらしくなく教育ぽさがある
それでいていわゆる「お勉強」感がない。月曜日、火曜日と曜日を数えたり、1個、2個と数字を数えたりと完全に教育的思想が読み取れるのに、全然そんな感じがしないのです。ここまで「お勉強」感を消し込めたのは素晴らしい。
むしろ、「これで曜日が覚えられるかな」と話をされて初めて「あ、この本ってそういえばお勉強にピッタリだったんだ・・・」と気がついた次第です。
今まで絵本から学ぶ、という思想すら持っていなかったので、この歳になって子どもを持って初めて、著者が「楽しく読んで学んでほしいな」という想いを込めて作品を作り上げてきたことに気が付いたのでした。子どもっていろんな人に愛されて育つのね。
いろんなバージョンがあるけど、おすすめはボードブック
我が家にあるのはボードブックバージョンです。ちょっと通常のものよりも小さいけれど、1歳児でもあおむしのあけた穴に指を突っ込んで楽しめるのでおすすめです。ページも分厚いのでめくりやすいです。
また、最後の蝶々になった後に、決まって本を持ってパタパタとやりたがる(息子2人とも!)ので、そういったお子さんにはパタパタしやすいボードブックが良いかと。我が家でも最後は毎回本が羽ばたいていきます。
親の絵本忘備録
また時々絵本記録をブログに残して思い出と共に記録したいと思います。
