ドクターこあら

雑食博士の趣味探索(カメラ・イラスト・プログラミング)

ビジネスインテリジェンスとして働いて

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Marvin Meyer


Business Intelligence、略してBI、ベーシックインカムではありません。

 

という面白くない前置きは置いておいて、BIに転向して2年が経ちました。元々アナリストではあったのですが、分析をメインの業務とするのは初めてです。大学院でも実験と分析(ウエットとドライと界隈では呼ばれますね)が半々くらいでした。

 

そういえば、ウエットとドライをどう捉えるかで人間分類できますね。ペットフードの人も居るし、電気信号の人もいるし、ダイビングスーツの人も…

 

さて、ビジネスインテリジェンスというと、BIツールで有名なTableauのサイトにこんな説明があります。

ビジネスインテリジェンス (BI) とは、ビジネス分析やデータマイニング、データビジュアライゼーション、データツールやインフラストラクチャ、またベストプラクティスなどを組み合わせて、組織がよりデータに基づいた意思決定を行えるように支援することです。

ビジネスインテリジェンス (BI): BI とは何か。なぜ BI が重要か

 

データを駆使して企業にとって価値のある情報を分かりやすく提供していく、というのがBIの役目だと理解しています。BIってなんか格好良くないですか、インテリジェンスって響きが良いですね。はい、頭悪い人間の感想です。

 

データアナリスト、データサイエンティストなどがBI界隈での職位としてよく知られている名前ですね。私の職位も似たような名前です。

 

ここ最近BIの仕事ってどうなの?何が面白い?と聞かれることが増えてきたので、せっかくなのでここに記しておくことにしました。

 

とある企業でBIとして働く人間のお話

環境的な話

Covid-19環境下でもその働き方はあまり変わっていないです。基本的にPCと仕事していますので、フレキシブルな働き方を選択しやすいと思います。

私の仕事のパートナーは企業内のチームです。外から案件が来ることはなく、基本的に携わっているビジネス内のレポーティングや分析を担っています。良く知っている人と仕事ができるので、関係性も構築しやすいのが気に入っています。

仕事内容

データ分析のためのパイプライン(インフラ)作り、レポート作成、分析です。これらは全て「作る」作業ですが、実際の時間配分を見ると半分くらいは調べ物をしています。

調べ物って?

もし完璧なデータが既に揃っているのだとしたら、仕事はとっても簡単です。「このデータをこうして欲しい!」なんて案件はほぼないです。たぶんその人がもうやっちゃってますね。

殆どの場合、どのデータを使うべきか、そのデータはどうやって出来ているのか、やりたいこと、知りたい事に対してどうアプローチするべきか、アウトプットはどんな形にするべきかという点をまず調べます。

難しいこと

ビジネスチームはデータの精度についてはもちろんスポットチェックはしますが基本的にBIのデータを信じて分析を進めます。いちいち全てのデータの正確性を確かめる時間などないからです。その為、BIはデータに対して最もよく知る人物であることが求められます。どうやって出来たか分からない数字を使うことはありません。目的を達成するためにどうデータを使うべきかは、まずデータを良く知ることから始まります。複雑なシステムだったりすると、それがとても難しくて一日中社内wikiをサーフィンしたりslackで聞いたり質問箱に問いを投げかけたりすることもあります・・・

生データの重要性

生データ(rawdata)とじっくり向き合うことで得られるものは大きいです。博士課程で恩師から得られた大事な教えの1つに、「生データを見て見えないものは基本的にないと思った方が良い」というものがあります。もちろん、統計的に人間の目では把握できない微妙な差を検定することもありますが、ビジネスの意思決定の場合ほんの少しの差を調べることはあまりないです(ABテストでA案がほーんの少し有意に改善していたとしても、そもそもその程度の改善では満足しないですよね)。生データの性質をしっかり理解する事で、適切なスライスで分類したり、分布の形を捉えて平均値を代表値として使えるのかどうかなどを考える事が出来ます。案外分布の形が歪なのもあるあるですね。

面白いこと

ビジュアリゼーションツールやレポーティングの形はあっという間に変化していき、技術の進歩は凄まじいものがあります。変化が激しい世界ではありますが、使われる手法の根幹は変わらないです(と2年ほどの素人が言ってみます)。プログラミング言語にも盛衰がありますが、1つ覚えると他を覚えやすいですし、学ぶほどに出来ることが増えていきます。

やりたいことが目に見えて出来るようになる、という自身の成長が実感しやすいのが個人的には達成感が得られてやり甲斐が感じられます。

言われた通りのことをやるのではなく、「貴方こういうこと調べたいんでしょ?そうだよね、で、こうやって見るのはどうかしら?(ドヤァ)」と提案できる時が最高です。案件をくれる側としても「いちいち指示を出さなくても、本質的な問いに答えられるアプローチを提案してくれる」となるのでwin-winですね。「そうそう、こういう分析がしたかったんだよ!」という"This is it!"な分析を提供していくのが目下の目標です。

もちろん、脳味噌から幸せな物質が溢れ出るような瞬間というのは微々たるもので、大半は分析を詰めきれずに中途半端な分析に終わってしまい申し訳なくなることがほとんどです。泥臭いデバッグだったり調べ物の嵐ですが、たまに訪れる「相手に刺さる」瞬間は仕事が楽しいなと心から思えるひとときです。研究でいうと面白い論文に出会う時や、面白い論文が書けた!と思う瞬間が最高ですが、それらに出会うにはたくさん読みまくっていろんな試行錯誤や実験が必要なのと似ていますね。私は今でも研究室生活と同じ心持ちで仕事に臨んでいます。

一緒に働く人が本当に大事

データの実状のスポットチェックをいつもしてくれる人、ヘタクソな英語でも辛抱強く聞いてくれて、ドキュメントの手直しも一緒にやってくれる人、急かさず焦らせず、いつも寛容でいていざという時は助けてくれる上司たち、同僚。辛抱強く根気強く付き合ってくれるパートナーの方々には本当に頭が下がります。相手あってこそのBIですね。

 

3月は多くの人が忙しい時期だと思いますが、乗り切って楽しく仕事していきましょう!

よかったらぜひ。